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毎月1,450,000円が出ていく店で、1,450,000円を売れば赤字にならないのか

2026年9月7日

美容室の話です。スタイリスト3名、家賃は共益費込みで350,000円。人件費は900,000円。その他の毎月かかるお金が200,000円。平均単価8,000円、月の営業日数は25日。(金額はすべて税抜で書きます)

毎月出ていくお金を足すと、1,450,000円です。

では、1,450,000円を売れば赤字にならないのか。

なりません。必要なのは1,560,000円で、110,000円足りません

1,450,000円 ÷ 93% = 1,559,139.78…円。千円の単位で切り上げて、1,560,000円です。

1,450,000円との差は、110,000円。

93%は、材料費率7%を引いた残りです。この7%が、足し算では埋まらない理由になっています。

毎月これだけ売れば赤字にならない、1,560,000円。1日あたり62,400円、平均単価8,000円なら月195人・1日およそ7.8人と出ている
画面の見本です。

(この7%は公的な統計ではありません。KUROCOが運営する美容室3店舗で、材料費を売上の7%以内におさえています。その線を、そのまま目安として置いています。他店の平均ではないので、7%を超えていることが悪いという意味にはなりません)

1,450,000円を売っても、手元に残るのは1,348,500円です

1,450,000円を売ると、材料費が 101,500円 出ていきます。1,450,000円 × 7% です。

残るのは 1,348,500円。家賃と人件費とその他で1,450,000円かかるので、101,500円届きません。

では、その101,500円を足せば済むのか。済みません。その101,500円を売るのにも、材料費がかかります。

だからここは、足し算ではなく割り算になります。1,450,000円 ÷ 93% = 1,559,139.78…円。切り上げて1,560,000円。

戻して確かめると、こうなります。110,000円を追加で売れば、その93%の102,300円が手元に残ります。 不足していた101,500円は、これで埋まります。

毎月かかるお金の合計と、赤字にならない月商は、別の数字です。 前者は足せば出ますが、後者は割らないと出ません。

人件費を「固定費」と「変動費」に振り分ける作業は、要りません

費用を固定費と変動費に分ける——損益分岐点を出そうとして、ここで手が止まったことはありませんか。

歩合のある店だと、人件費がどちら側なのかが決まりません。固定給に上乗せする形なら、歩合の分は売上と一緒に動きます。固定給と歩合の高い方を払う形なら、どちらが支払われるかは、その月の売上が決まらないと分かりません。 分岐点を出したいのに、人件費の振り分けのほうが先に分岐点を持っていることになります。

この画面は、その振り分けをさせません。打つのは、店が知っている数字だけです。

  • うちのスタッフは(雇用だけ / 業務委託だけ / 両方います)
  • 歩合の付き方(固定給に上乗せする / 固定給と歩合の高い方)
  • スタッフの人数
  • 1人あたりの固定給(月・全員の平均)
  • いまの歩合率

固定給と歩合の高い方を払うお店は、1人あたりの売上がどちら側にあるかを、この画面が計算しています。振り分けは要りません

スタッフの欄。雇用のスタッフだけ、固定給に上乗せする、人数3、1人あたりの固定給300,000が入っていて、固定費と変動費に分ける欄はない
画面の見本です。

空のままでよい欄が2つあります。「スタッフ1人あたりの月の技術売上」は、いくらの給与額になるかを画面が確かめるためだけの欄で、赤字にならない月商のほうは動かしません。 「その他の人件費」も任意ですが、こちらは入れれば答えが動きます。 ご自身の役員報酬と社会保険の会社負担を入れる欄で、空のままだと0円として計算されます。営業日数は、25日が入った状態で開きます。

ただし、材料費率だけは空にしないでください。 この欄も画面には「任意」と書いてありますが、空のままだと材料費を0円として計算します。 そうすると出てくるのは1,450,000円・182人で、この記事が「そうはならない」と書いたほうの数字がそのまま返ってきます。 業種で美容室を選べば7%が入ります。

業種で美容室を選ぶと、材料費率の欄に7が入っている
画面の見本です。

1,560,000円は、1日あたり62,400円。月195人・1日およそ7.8人です

1,560,000円 ÷ 25日 = 1日あたり62,400円。

1,560,000円 ÷ 8,000円 = 月195人。195人 ÷ 25日 = 1日およそ7.8人。

この7.8人は、店全体の人数です。 スタイリスト3名なら、1人あたり1日2.6人。

そして、1,450,000円で足りると読んでいると、ここがずれます。1,450,000円 ÷ 8,000円 = 181.25人。182人お受けすれば足りる、と読んでいませんでしたか。実際に要るのは195人です。13人の差になります。

金額で見た110,000円と、人数で見た13人は、同じ不足を、別の単位で見たものです。片方は動かしにくくて、もう片方は今週の予約表で見えます。

1,560,000円に、税金と借入の返済は入っていません

税金と借入の返済は入っていません。返済がある店では、この金額では足りません。

赤字にならない月商であって、儲かる月商ではありません。

ほかに、入っていないものが4つあります。

  • 店販・物販(技術売上だけで計算しています)
  • カード手数料と、予約サイトの送客手数料(材料費のほかに、売上と一緒に増えていくお金です)
  • 設備の入れ替え・修繕のような、毎月ではない出費
  • 季節の波(12月と2月では、同じ月商でも意味が変わります)

この画面は、出た1,560,000円を、次の道具(「目標月商の逆算」)の「目標の月商」に入れる案内を出します。ただし1,560,000円は、赤字にならない線であって、目指す月商ではありません。 目標をいくらに置くかは、この画面の外で決めることになります。

この月商に届くかどうかを、この画面は言いません

サロン電卓の「損益分岐の月商(いまの店)」は、家賃350,000円・その他の毎月かかるお金200,000円・スタッフ3名・1人あたりの固定給300,000円・材料費率7%・平均単価8,000円・営業日数25日を入れると、赤字にならない月商1,560,000円と、1日あたり62,400円、月195人・1日およそ7.8人を出します。

登録なしで使えます。

その月商に届くかどうかは、この画面では分かりません。

届くかどうかを言わない代わりに、並べる相手ははっきりしています。出た1,560,000円と、先月の月商です。

毎日開く画面ではありません。家賃か人が変わったときと、月の締め。 それで足ります。

この記事で使った道具
📊 損益分岐の月商(いまの店)

家賃・人件費・その他から、毎月いくら売れば赤字にならないかを計算します。1日あたりの金額と、平均単価で割った月の客数まで出ます。

登録なしで、無料でお使いいただけます。

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