物件の返事は今週中です。家賃は13万円上がります。1席あたりでは、いくら上がるのでしょうか
2026年10月8日
美容室の話です。セット面は6つ、スタイリストは6人。1人が1席で施術する形の店です。
いまの店の家賃は、共益費込みで月35万円。平均単価は8,000円です。
金額は店によって違います。ここでは一例として、この店の数字で計算します。金額はすべて税抜です。
近くに、ひと回り広い物件が出ました。セット面を8つ置けます。家賃は、共益費込みで月48万円。
不動産会社からは、申し込むかどうかの返事を今週中に、と言われています。
家賃は、いまより月13万円上がります。この13万円が重いのかどうか、手がかりがありません。
みなさんは、家賃を席の数で割ってみたことはあるでしょうか。
この記事は、13万円の差が1席あたりではいくらになるのか、その1点だけに答えます。
8席で割れば、差は1,667円です。6席で割ると、21,667円になります
先に答えを書きます。
8席すべてに施術をする人が立つなら、1席あたりの差は月1,667円。6人のままなら、月21,667円です。
家賃を、席の数で割りました。
- いまの店 35万円÷6席 → 1席あたり58,333円
- 新しい物件を8席で割る 48万円÷8席 → 1席あたり60,000円
- 新しい物件を6席で割る 48万円÷6席 → 1席あたり80,000円
1円に満たない分は、四捨五入しています。
家賃は13万円上がるのに、8席で割ると、1席あたりはほとんど変わりません。
ただし、それは8席すべてに、施術をする人が立っているときの話なのです。
ここまでの金額は、例として置いた値です。ご自分の店の数字に置き換えて読んでください。
割る数は、置ける席の数ではなく、人が立つ席の数です
移った初日に働くのは、いまの6人です。増えた2席には、まだ誰も立っていません。
増えた2席のぶんも、家賃は初日から48万円です。その48万円を出すのは、6つの席の売上です。
ですから、返事の前に見る金額は、60,000円ではなく80,000円のほうです。
80,000円と58,333円の差は、21,667円。上がった13万円を、6つの席で割った金額です。
2席が空いている間、13万円は、いまの6人の席にそのまま乗っているのです。
人数に直すと、1席あたり月7.3人が、10人になります
1席あたりの家賃を、平均単価の8,000円で割ります。家賃だけを出すのに要る、1席あたりの人数です。
| 割る席の数 | 1席あたりの家賃 | 家賃だけを出すのに、1席あたり月 |
|---|---|---|
| いまの店・6席 | 58,333円 | 7.3人 |
| 新しい物件・8席 | 60,000円 | 7.5人 |
| 新しい物件・7席 | 68,571円 | 8.6人 |
| 新しい物件・6席 | 80,000円 | 10.0人 |
6人のままなら、家賃を出すだけで、1席あたり月におよそ2.7人多くお受けすることになります。
この人数に、利益は入っていません。人件費も材料費も、このあとに乗ります。
返事の前に確かめるのは、2席に人が立つ月です
増えた2席に、いつ人が立つのか。返事の前に確かめたいのは、こちらです。
見込みがあるなら、何月に7席、何月に8席になるのかを、紙に書いてみてください。
その月が来るまでは、80,000円の月が続きます。
人が立ったあとも、その席にお客様が付くまでは、家賃を出すのはいまの6人の売上なのです。
この金額には、移るためのお金が入っていません
この記事が見ているのは、毎月の家賃と共益費だけです。次のものは入っていません。
- 敷金・保証金・礼金と、内装や設備のお金
- いまの店を出るときにかかるお金
- 移る前後で、2つの家賃が重なる月の分
- 更新料
- 人件費・材料費・その他の毎月かかるお金
- 店販の売上。平均単価は、技術の売上だけで置いています
立地と、前を通る人の数も、この計算は見ていません。
いまのお客様が、新しい場所にも通ってくださるかどうかも、分かりません。
契約の条件は、物件ごとに違います。新しい物件は、申し込む前に不動産会社に聞き、契約の前に契約書で確かめてください。
いまの店の契約書も、返事の前に見ておいてください。見るのは、出ると伝える時期と、店をどこまで元に戻すかの決まりです。
申し込むかどうかは、この計算からは分かりません
この計算は、次のものを見ていません。
- 増えた2席に立つ人が、実際に見つかるかどうか
- 席が増えたあと、お客様の数がどう変わるか
そして、いちばん大きい限界を1つ。申し込むかどうかを、この計算は決めません。
出るのは、割る席の数を変えると、1席あたりの家賃がいくらになるか、だけです。
その金額を見て、申し込むのか、見送るのか、広さを変えて探し直すのか。決めるのは、増えた2席に誰が立つのかを知っているあなたです。
席の数を打ち替えるだけで、1席あたりを出し直す道具があります
ここまでの計算は、電卓でもできます。ただ、席の数を変えるたびに割り算をやり直すのは、手間がかかります。
その手間のほうを引き受ける道具として、サロン電卓に「その家賃で回るか」があります。
入れるのは、家賃と席数の2つです。想定の平均単価も入れると、1席あたり月何人かが出ます。
家賃に480,000、席数に8、平均単価に8,000を入れると、1席あたり60,000円、月7.5人と出ます。
席数を、8から6に打ち替えてみてください。80,000円、月10.0人に変わります。
この道具は、家賃が高いか安いかを言いません。
https://salondentaku.com/apps/rent-check
今夜やることは1つです。物件の家賃を、移った日に施術をする人が立つ席の数で割ってみてください。いまの店の家賃も席の数で割っておくと、並べる相手になります。
- 家賃が重い気がする。うちの1席は、月いくら払っているのか家賃350,000円・6席なら、1席あたり58,333円。家賃だけを出すのに、1席あたり月7.3人。要る数字は家賃と席数の2つです。
- 2店舗目の開業のお金は、3年で戻る見込みです。1日1人少なかったら、何年かかるのでしょうか見込みの客数が少し外れただけで、開業のお金が戻るまでの年数が大きく延びることがあります。どこで延びるのかを、引き算で探します。
- シャッターを開けた時点で、9,107円のマイナスです。これは何のお金でしょうか朝、店を開けた時点でもうマイナスから始まっている気がする方へ。その重さには、ちゃんと金額があります。
- 開業して3年、返済がきつい。1,200万円の内装は、毎月いくらに化けているのか内装1,200万円と借入1,000万円は、毎月227,675円・1日9,107円。うち通帳から出ていくのは127,675円だけです。
- 🏪 出店の損益分岐(新しい店)その家賃の物件で、毎月何人来れば赤字にならないかが出ます。
サロン電卓には、いま35本の道具があります。道具の一覧を見る →